トルチェの呟き -さみしさのつれづれに-

トルチェの呟き -さみしさのつれづれに-

2022.10.31

10/29:EGAKUプログラム

こちらはわたしの作品です
北田さんの作品
湯淺さんの作品

やっと、EGAKUプログラムの第1回目に至りました。まずは、このEGAKUプログラムに参加したわたしとスタッフの作品を載せさせていただきます。参加してくれた北田さん、湯淺さんには感謝の気持ちでいっぱいです。おかげでいいスタートをきることができました。

https://egaku.co/

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家族と離れてホームで暮らす。身寄りなくホームで暮らす。残念ながら短い期間でご退居となることもありますが、おおくは長い年月をホームで暮らされます。わたしは、ホームで暮らす日々において、その人らしさを形に残す方法を考えていました。

お写真をたくさん残すことはできますが、その人らしさや、残したい感情を刻めたとは思えずにいました。家族様への気持ちや、いままでの人生への感慨や、やり残した悔しい気持ち。わたしは、そんな気持ちをすこしでも形に残してあげたい、家族さまには知らなかったご両親の心の姿を知ってほしいと思っていました。

縁あって体験をさせていただいたEGAKUプログラムにて、わたしは自分らしさを感じることができました。そして、少しだけわたしを取り囲む世界が変わるのも感じました。

わたしはこのEGAKUプログラムの体験を通じて、いくつかの目標を考えました。

ひとつは、スタッフの認知症に対するイメージを変えていくこと。どうしても受け身的になりがちな認知症介護では、その人らしさを感じ取ることはとてもむつかしく、スタッフ個人のセンスや感情に頼っているように思えていました。もし、その人の個性を自分の感じたいところでしか知ろうとしていなかったことにきづき、個性を感じることができたら、まったく違った立ち位置をつかめるかもしれません。そして、介護はクリエイティブな仕事だということを知ってほしいと思っていました。

もうひとつは、スタッフ自身が自分の個性を知り、同じ仲間の個性を知り、もっと大きな信頼関係を築くことです。

そして、もうひとつが入居者様にご自身の今を刻んでもらうことです。

理解あるスタッフに体験してもらい、そして、その効果を体感することで、さらに入居者様に体験をしていただき、その成果をみんなで味わいたいと思っています。人生の終末期をともに過ごす私たちでしかで表現できない価値観を形にすることは、わたしたちの責任のひとつだと思っています。