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トルチェの呟き -さみしさのつれづれに-

トルチェの呟き -さみしさのつれづれに-

2023.01.12

1/12:EGAKUプログラム4回目/狭山池

北田さんの作品
わたし

今回のテーマは「2023年 今年にとりくみたいこと」でした。狭山池のホームにて私と北田の2名での参加です。

作品にはその人そのものがかたちになります。統一されているのは、紙の大きさと使える道具のみで、そこに映し出されるものやその過程には、参加する人それぞれに全く違う世界が現れます。

いつもファシリテートしてくださる長谷部さんの言葉には、強くひびくセンテンスがあり、改めて言葉の意味を感じました。「白い用紙はご用意されない」こと、「同じ絵でも見え方や感じ方が違う」こと。

今回の参加にて、わたしにとって特に感じたのは、「それぞれに違う」というただそれだけの事実でした。グループでの作品鑑賞にて、それはとても味わい深く感じられました。この「それぞれに違う」という事実は、認知症を患うそれぞれの入居者、勤務しているスタッフの個性、家族、そして私自身そのもの。

そして、そのそれぞれに違う人格において、それぞれのフィールドで普段言葉にすることのない強い感情がたくさん存在していて、それは、とても価値あるものにかんじられました。そうやって世界は構成されているんだとおもうと、希望はこの空気に満ちていると思えました。

同じグループの参加者様が「ネガティブな言葉もアートにおいて表現されると美的なものにみえる」とおっしゃっていました。わたしはその通りだと思いました。いろんなかたがとても深くこの世界を理解しようとされているとかんじました。自分にばかり興味をもっていた自分にきづき、目の前の人の価値が自分以上に価値あるものに思えた瞬間に、何かが違ってみえた感触を大事にしたいと思います。もしかしたら、こういう瞬間が他者からみると「成長」とよぶものなのかと思いました。